※ネタバレあります。ご注意ください。
あらすじ
宮下まつり、26歳。
彼女は何でもハイハイと言うことを聞いてしまうことが悩み。
彼女は今日中にやらないといけない仕事があるのにおつかいを頼まれてしまう。
交差点が青になり歩き出すが、不幸にもトラックが突っ込んできて事故に遭ってしまった。
まつりの隣で信号待ちをしていた清川誠一郎、52歳。
近頃の彼の悩みは息子が自分に会ってくれないこと。
信号待ちをしている最中、息子に電話するも急用ができたとの理由で会うことができなくなり涙を流す。
息子が会ってくれない原因を考えながら信号が青になり歩き出すが突っ込んできたトラックに衝突してしまう。
誠一郎が病院で目を覚ますと、自分が知らない女性の姿になっていた。
事故で隣にいた女性だと気が付くがどうして自分がその女性になっているのか困惑する。
すると頭の中で女性の声がして、この身体の持ち主だと言った。
まつりの身体に誠一郎が入ってしまったのだった。
感想
入れ替わりではなく、おじさんの心が女性の中に入ってしまいます。
お互い良い影響を与えて、成長していく漫画です。
まつりも誠一郎もとてもいい人。
誠一郎は中年オヤジでめんどくさいところはあっても悪い感じはしない。
転んだり、物にぶつかったりして衝撃を与えられるとまつりの脳内に入ってしまい、しばしば脳内会議を開催しています。
時間が経てばもとに戻るようです。
誠一郎が大人しくしようとしても無意識にまつりの身体で動いてしまい、まつりと誠一郎が二人で慌てているのが面白くて可愛い。
まつりの中にいる時の誠一郎の身体はどうなっているのか…。警察沙汰になりそう。
まつりが男性社員から領収書の処理を頼まれますが、領収書の内容をみると誠一郎がキャバクラの店だと指摘し声に出してしまいます。
何でもハイハイ言ってしまういつものまつりなら言わないセリフです。
いつもの自分が嫌いなまつりは誠一郎のアドバイスでこれをきっかけにキャラ変を決意。
自分を押し殺して何でも言うことを聞いているのはきついものです。
領収書キャラ変宣言の時、まつりは少し晴れ晴れとした様子で読んでいる私も気分が良かった。
まつりが気になっている取引先の男性、通称”王子”が誠一郎の息子だと判明します。
誠一郎の応援のおかげで王子、樹をお茶に誘うことができました。
まつりと樹のデート開始早々に誠一郎がまつりの中に来てしまい、父親同伴のデートに。
まつりと誠一郎が樹の姿に盛り上がります。息子の私服姿にキュンとする父親。
誠一郎は樹が好きだったはずの観覧車が実は最近苦手になったことを知りました。
二人にとって色んなことが分かったデート。誠一郎がいなかったらデートは成功していなかったかもしれない。
まつりが誠一郎のおかげで自分から行動しようと頑張るようになりましたが、誠一郎もまつりの影響で若者が自分の思いもよらない悩みを抱えていることや最近の流行を知ることができました。
誠一郎は部下にやってもらっていたお茶くみをしたり、若い部下の意見を尊重したり。
周りから”若者のこと分かっているよアピールしている”と思われないでほしいなと、読みながらハラハラしていました。
誠一郎は元からいい人なので、そんな心配はないんですけど。
樹がまつりに付き合いませんかと言うの早くないですか。
観覧車で怖がっている樹をまつりが懸命に励ましていたのが効いたんでしょうか。
付き合うまでの過程よりも、付き合ってからの方がまつりと誠一郎のやりとりが面白いからなのかな。
誠一郎の影響でまつりがおじさん化してしまっているので笑ってしまいます。
どっこいしょと言って座ったり、お手拭きで顔を拭いたり。
いい感じです。
次巻の父親同伴のお泊りデート、楽しみです。