感想『ソフィアの円環』山田怜 2巻



※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

王太子から亡くなった王の葬儀と戴冠式の催事の依頼を受けたレーガ・サンタ。

無事に催事を執り行った一行は、王太子カミュー殿下と王女リリアナ殿下に謁見する。

カミュー殿下は挨拶も早々にソフィアを見せろと急き立てた。

ソフィアの動かし方を尋ねられるとラスが意気揚々に説明をする。

ヴィンクルムであるアルスが動かしていると知ったカミュー殿下や兵士たちは”気味が悪い””化け物だ”とアルスの前でひそひそと話し始めた。

それを見かねたリリアナ殿下がアルスを庭に案内する。

アルスはヴィンクルムである自分に対して丁寧に接してくれるリリアナ殿下に少し戸惑いながらも彼女と雑談をした。

リリアナ殿下は話を聞き終えるとお礼というが、次の言葉で楽しかった空気が一気に不穏なものに変わってしまう。

「もっと違った形で会えていたら良かった。どうして巨大人形クリプタを連れてここに来てしまったの—…」

レーガ・サンタが王都に呼ばれた本当の理由は、王の催事を行う為ではなかったのだ。

感想

あっという間にソフィアの謎が分かってしまいました。

そして、王都の問題もあっけなく終わってしまいました。

ソフィアの真実が分かるのはもっと後だと思っていたので、こんな早くに分かるとは。

この漫画、すぐに終わってしまうのかな?

 

やっぱりソフィアは労働力であり兵器でしたね。巨神兵的なものでした。

口から何かが出るのかは分かりませんが、巨神兵だ!と思いました。

最初は労働力として作られたとしても、あんな大きな人形を労働力だけで終わらせられるわけはないですよね。

何百年も前から巨大人形クリプタがあったようですが、ソフィアはその頃に作られたのでしょうか。

それとも今も作られているのか。

故郷に行けば分かると思うので楽しみです。

 

カミュー殿下は最後まで王に囚われていましたね。目が怖いです。

認められたい、褒めてほしい、そんな思いから巨大人形を使ってすべての者の上に君臨したかった。

リリアナ殿下の願いも届かず、カミュー殿下は改心しませんでした。

 

アルスとディオナの二人のぎくしゃくした雰囲気も直りました。

アルスの成長、早くないですか?

あれだけ虐げられていた人生を送っていたのに、ソフィアに人を殺させない様に話しかけます。

アルスはごめんと言えるようになったし、人に頼ることもあっという間にできるようになってしまいました。

アルスは優しい子です。

こんな子ならソフィアを兵器なんかにしないでしょう。

ディオネは自分がカミュー殿下に向けた言葉にはっとさせられます。

「自分の不幸は他人の幸福をめちゃくちゃにしていい理由にはならない」

自分がアルスに向けていた態度もカミュー殿下と同じだったことに気が付きました。

すぐに気が付けて良かった。ディオネもすぐにアルスに対しての態度を改めました。

二人とも気が付いたことはすぐに直します。見習いたい。

 

レーガ・サンタの団長、エネアはおっかない女性でした。

周囲の物が溶けてしまうだなんて…。一番危ない人です。

だから暴走したアルスも簡単に止められる。

アルスにとってはいいお母さんだなぁ。

そして、エネアを異常なほど崇拝しているブルーノ。

次の問題はブルーノですね。

 

ラスはカミュー殿下にアルスがソフィアを動かしていると口走ったことをアルスに謝りますが、アルスは気にしていない様子。

アルスから素直に道化師としての演技を褒められてラスも嬉しそうでしたね。

  

巨大人形とヴィンクルムの故郷を目指すことに決まりました。

すぐに故郷についてしまうのか、途中でブルーノの問題が解決するのか。

単行本でしか読まないので気長に待ちましょう。

 

 

 



 

 

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