感想『だから私はメイクする』2巻 原作:劇団雌猫 漫画:シバタヒカリ

ヒューマンドラマ

※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

6人のオムニバスストーリーです。

Chapter.7

アイドルオタクの珠緒は男にモテることを目的としてメイクをしていた。

しかし、大好きなアイドルライブのCD手渡しチェキ会でのこと。

初めての推しである”まほきゅん”に両手を握られ全部可愛いと笑顔で言われる。

その瞬間、珠緒は男ウケのメイクから推しウケのメイクをすることを決める。

Chapter.8

憧れて入ったアイドルの世界で自信の持ち方が分からなくなっていた”まほきゅん”こと橎堂真帆。

仲間におすすめのコスメカウンターがあると教えてもらい行くことに。

そこには、膨大な数が並べられていて戸惑う真帆。

適当にコスメを手に取って見ていると、ビューティーアドバイザーに声をかけられる。

質問攻めにあう真帆は可愛くなれるものを探していると答える。

するとアドバイザーはかしこまりましたと満面の笑みで答えた。

一緒に見て回りながら、真帆はアドバイザーから色んなことを気づかされる。

Chapter.9

ロリータ服が大好きの天馬翔子は3万4千円した服を着て、似合わない原因が加齢である事実を知る。

妹に30らしい服を着ればいいと言われ、反論をして言い合いになってしまった。

翌日、妹と顔が合わせずらい翔子は妹からの連絡を既読スルーしファミレスで一人ご飯をすることに。

すると、近くのテーブルに二人の女性が座った。

二人の会話を盗み聞きしていた翔子は、あることを気づかされる。

Chapter.10

自分の胸がたるんでいることに気が付いた千鶴は、どうにかせねばと補正下着の店に行くことに。

買って終わりかと思っていたが、店に行くとカウンセリングやらサイズ測定等される。

店員に今の下着が全く合っていないと断言され、自分に合う下着を選んでもらいレクチャーを受ける。

すると今までとは違う綺麗な形になり千鶴は驚く。

そこから夢中になって自分の体に手間暇かけるようになる。

Chapter.11

喜多木ツネは今やメディアに引っ張りだこの女優桐ケ谷澪の担当マネージャーとして忙しい日々を送っていた。

大好きな芸能界での仕事で4年担当している大事な澪の為なら、どんなに忙しくても幸せだと思っていた。

事務所に戻り同僚と今年のハイライトは何かという話になったが、ツネは自分のではなく澪のことを話す。

楽ではないけど自分で選んだ道。

弱音をはいたって仕方がない。

そんなことを考えているところに、澪から連絡が入った。

The last Chapter.

丹希は熊谷と輪子から連絡を貰い、熊谷から話を持ち掛けられていたメイクのエッセイについて詳しく聞くためにカフェに来ていた。

装いにまつわる自分の話を文章にしてみないかと熊谷から相談を受ける。

人の考えに触れて自分の心が反応し自分のことが分かるようになりエッセイをしたくなったと理由を話す熊谷を見て、丹希は自分とは大違いだと断る。

断る丹希を説得する輪子だったが、丹希は押し付けないでと大声をあげてしまう。

丹希はずっと悩んでいることがあった。

感想

今回も共感の嵐でした。

メイクをする目的、コスメを買う目的、本当におしゃれというのは十人十色の理由やあり方があるんですよね。

Chapter.7

珠緒や1巻の笑子もそうですが、自分の好きなメイクをするって元気でるし楽しいものです。

何を目的にするのかはなんでもよくて、自分がそのメイクを好きであるのなら問題はない。

Chapter.8

まほきゅんは”アイドル”というイメージと自分のどうありたいかというイメージに違和感があって、悩んでいた。

猫田さんの言葉にまほきゅんは自分がどうありたいかを気づかされる。

自分を理解できている人なんて多くないです。

コスメを買っても使わない時が本当に多くて、買って満足することなんてざらにあります。

“このブランド持っている自分”ってだけで元気でますよね。

わかるわかると共感してしまいます。

Chapter.9

服を着ているのか着られているのか、年を取るのは本当に嫌になりますね。

この話読んで、すぐに思い浮かべたのは声優の田村ゆかりさんで。

ライブも行くくらい好きなのですが、この道を整備してくれてるというセリフですぐに思い浮かべました。

似合わないようになったのなら、似合うように研究すればいいだけ。

どうしようもない時もあるのですが、年齢を重ねないと着ることのない服もあるので私は楽しんでいます。

それにしても可愛い系の服は本当に難しいですよね。

街でゴスロリを見る機会が少ないのですが、見ると今日はいい日だって思ってます。

そして、Chapter.10

私も行ってみたい!!と思いました。

そういうお店があることを知らなかったです。

女性なら一度は悩むこと。

どんどん自分を造っていく千鶴は本当に楽しそうで何よりです。

エステとか行きだすときりがないし、でも行きたいし、お金は無くなるし、家庭用美容機器買いたいし…。

やりすぎないように気を付けながら楽しみたいです。

Chapter.11

好きな仕事だからつらいと言ってはいけない、そんなことはないよ。

つらいときはつらいんです。

嫌いになる時もあって当然です。

好きを仕事にという言葉はよく聞きますが、好きだから苦労しない訳がないんですよ。

好きではない仕事をしている人から言わせると、好きでなった仕事でしょと言われてしまうのですが仕事は仕事ですからね。

last Chapter

丹希は”可愛い子”という言葉に苦しんでいた。

周りのイメージの期待に応えようとしていたが、実はそこまで可愛くないことに気づかされる。

人の言葉を素直に受け取れる熊谷や自信溢れる輪子を見て丹希はどんどん自分が嫌になっていく。

人を羨ましいと思うし、できない自分が嫌になるし、でもどうしようもないし。

丹希の話が一番人間らしい話だったように思います。

ぐるぐると自分で悩んで、昔の知人には会いたくなくて同窓会に行かなかった。

自分の悩みはマシな方だと丹希は言っていますが、熊谷が反論します。

容姿について幸か不幸かは比べるものじゃない、苦しんでいたことは事実なのだから。

どんな容姿で生まれても、苦しむことはあるんです。

他人と比べるものじゃないし、容姿に関して相手を傷つけるのはやってはいけない。

熊谷が丹希を大切に思って家に来てくれて、丹希が少しだけ前向きになれて嬉しいですね。

うじうじ悩んでもいいんですよ。

登場人物の年齢が私とほぼ同じで、しかもオタクキャラが多いこともあって本当に共感してしまう漫画です。

おしゃれを楽しみたいと思える話ばかりでした。

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