感想『魔法少女事変』赤羽ぜろ 1巻

バトル・コメディ
出典:赤羽ぜろ『魔法少女事変 1』


※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

佐倉ひろみ、男性会社員。

彼は小さい頃はヒーローに憧れていたが、今はただの社畜としてありふれた日々を送っていた。

ある日、ボールを追いかけていた少女が道路に飛び出そうとしているのを慌てて引き止める。

ボールが車に潰されてしまったせいで少女に泣かれ仕方なくボールを買ってあげるが、店を出た瞬間に警察から職質される羽目になってしまった。

警察に次は気を付けるようにと注意され公園のベンチで一休みをしていると先ほどの少女が怪物に襲われているのを目撃する。

衝撃的な現場に驚きながら”助けるべきか””関わらない方がいいのか”とぐるぐると考えてしまうひろみ。

上司には「君の替えはいくらでもいる」と言われ、警察には「もういい大人なんだから」と諭され、きっとひろみはこのまま何者にもなれずに一生を終えることになるだろう。

それでもひろみはまだ誰かのヒーローになれるのだと、少女を助けるために怪物の前に飛び出す。

すると次の瞬間、ひろみは突然魔法少女になってしまったのだった。

感想

社畜男性会社員が可愛い魔法少女となり怪物と戦うコメディ漫画です。

とてもテンポよく話がすすむので読みやすい。

1巻は敵のような少女が登場し、ラストのシーンはイケメン騎士様がピンチのひろみを助けてくれるところで終わりました。

このラストシーンだけをみれば完全に少女漫画です。笑っちゃいました。

 

嫌な上司に毎日毎日小言を言われ、「お前の替えはいくらでもいる」と言われながら仕事をしているひろみ。

彼は根暗でひ弱なわけではなく、仕事が終わっていなくても思い切って定時帰りができるほどには精神が強い様子。

後輩の面倒見もよくて、ごくごく普通の男性会社員という印象です。

主人公のひろみと幼馴染で同僚の早乙女ゆずるの掛け合いが面白い。

ゆずるにはあっという間に魔法少女だとバレてしまいますが、彼は御曹司で財力があるのでひろみを全力でサポートします。(本当はただ楽しんでいるだけ)

 

精神的に追い詰められた人間が怪物になってしまうようで倒せば元に戻ります。

その怪物を操ることができるのが須賀みさきという女の子。

彼女は怪物を”お友達”といい、怪物にひろみを攻撃しろと”お願い”しています。

フルネームがばれてしまうと操られてしまうようです。

みさきが怪物へ「絶対命令発動」と言いひろみを殺すように命令するのですが、この”絶対命令発動”という言葉がシンプルすぎて何故か少し恥ずかしく思えてしまいました。

人間が怪物になる理由と、みさきがお友達(怪物)にお願い(命令)をしているという表現から人間社会の生きずらさもテーマになっているのでしょうか。

魔法少女になったひろみが一瞬記憶がなくなる場面があったので彼にも何か問題が起こるかもしれないですね。

 

コメディで展開が早いのでさくさく読めて話も分かりやすいのでお勧めです。

イケメン騎士様が誰なのかを楽しみに2巻を待ちましょう。

表紙が本当に可愛くて好きです。

やっぱり戦う少女はとても良い!!

 

 

 

 



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