感想『違国日記』ヤマシタトモコ 9巻

ヒューマンドラマ
出典:ヤマシタトモコ『違国日記 9』


※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

槙生は絶賛スランプ中。

真夏に冷房も付けずに窓を開けて3,4時間ぼんやりしている槙生の対応に困った朝は何人かにどうすればいいかと連絡する。

すると笠町から、そこは怖くて避けて通ったので力になれないとすぐに連絡が返ってきた。

怖い、とは?

今の槙生の状況を見て怖いとは感じない朝は学校でのことを思い出しながら食事の支度をする。

好きじゃないのに嫌われたくないとも思う相手がいる、というクラスメートの会話に聞き耳を立てていた朝。

好きじゃないけど嫌われたくない。

怖くて避けて通った。

それはなんだかさみしくないのかと思った朝だった。

感想

今回は話が難しかった。

才能があるのに高校までで軽音をやめる三森。

不正入試のあった大学を第二志望にしてでも医学部を目指す首席で入学した千世。

やめる人とやめない人の違い。才能とは。

その話を聞きたいのに槙生が絶賛スランプ中なものだから気を使って聞けない朝。

でも結局スランプ中の槙生に尋ねました。

 

槙生の思う才能とは”やめられないこと”。

やめない、ではなくて、やめられない。

やめたくても逃げ出せられない感じなのかな。

スランプで何も思いつかない状況でも小説を書くことをやめられない槙生。

やめられないのが才能なら、槙生は十分才能がある。

だから朝やえみりは槙生を見て羨ましいと思う。

一方で槙生も朝の才能がとても欲しかった。

ないものねだりと言われればそれまでなのですが、どうしても他人と比較してしまう時もあるし、私は私だと割り切ることは難しい。

ないものはないから仕方がない、これしか私にはできないと諦めるようにはしているのですが悩むのが人生というやつですね。

でもジュノさんが思うように子どもの朝が諦めるのは早いので止まらずに行けるところまで行って欲しい。

その朝ですが子どもだったはずなのにあれな槙生のおかげか、いつのまにか大人になっていく。

朝の様に早く大人になりたいと思う子どもは沢山いますが、大人になると子どもに戻れないので子どものままでいい時まで子どもでいて欲しい。

大人は子どもが思うほどかっこよくないし、心はいつまでも子どものままですよ。

槙生がいつまでも剣や魔法で誰かが誰かの為に戦うのが好きなように。

 

朝のクラスメートは千世に嫌われたくない、笠町は槙生に嫌われたくないと感じています。

嫌われたくない?とは?

クラスメートも笠町も嫌われたくない相手が才能のある人なので、才能のある人に嫌われる→自分は平凡以下と思われる。ということ?

才能のある人の側にいる私もすごいでしょ、という感じかな。

それは思っちゃうかもしれない。

でも才能があるのは千世や槙生であって、クラスメートや笠町ではない。

それに才能がないからといって価値がないわけではない。

人間ってめんどくさい!笑

 

最近の槙生は1巻や2巻の時ほど孤独を愛する人には見えなくなってきました。

槙生も普通の人間らしくなってきてしまったなぁ。

 

ジュノさんのオレバカ構文は最高でした。

 



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