感想『河畔の街のセリーヌ』日之下あかめ 1巻

ヒューマンドラマ


※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

14歳の少女、セリーヌ・フランソワ。

彼女がパリに来てから7日、カフェの接客仕事に就くものの初日でクビにされてしまう。

そんな彼女に一人の老紳士が話しかけカフェをご馳走してくれることになった。

少し変わった男性だが悪意を感じない為カフェをご馳走になっていると男性からパリに来た理由を尋ねられる。

セリーヌは亡くなった先生から”多くのことを経験しなさい”と言われパリに来ていた。

そんな彼女に男性は唐突に裁縫は出来るのかと尋ねる。

簡単なものならできると答えるとすぐに男性に縫製所に連れてこられ終わったらここに来るようにとメモを渡された。

状況が読めないセリーヌだったが突然に針子の仕事をすることになってしまう。

 

後の作家セリーヌ・フランソワの職業探訪記が始まろうとしていた—。

感想

19世紀フランス・パリを舞台にセリーヌが色んな職業を体験しながら話を収集していくお話。

セリーヌと一緒に知らない仕事を体験できるみたいでとても良かった。

 

セリーヌはとても可愛らしい少女ですが笑顔が苦手の様子。

どんな笑い方をしているのかは描かれていないのですが接客業を一日でクビにされてしまうほど。

そして彼女は自分が何を好きなのかが分からない。

花を買ってくるように言われ、一本好きなものを買ってもよいと言われましたが買った花は先生が好きだった花でした。

彼女が色んな職業を体験しながら自分を探していきます。

セリーヌの素敵な笑顔が早く見たいですね。

 

19世紀は市民階級の人々ブルジョワジーが余暇を獲得し、不必要なものが必要になる時代。

この時代があったから今の時代があるのかなぁと考えてしまいました。

百貨店というものができ、販売員に「あなた達には自分の階級にあった生活が必要だ」と囁かれ不必要だったものが実は買う必要があるものなのだと思い出されて買ってしまう。

物にあふれるようになった原因はこれか…。と思ってしまいました。

 

市民階級の人々がいる一方で当時は針子、雑役女中、洗濯女、色んな職業がありました。

洗濯女という職業は知りませんでした。

すごい重労働。洗濯機を発明した人は素晴らしい。

19世紀後半は水道も通り、下水も通って衛星面が格段に良くなったそう。

当時はみんな喜んだでしょうね。昔のフランスは衛生面が酷かったと聞きますし…。

 

当時のパリはこんな感じだったのかなと色々勉強にもなる漫画でした。

セリーヌのギっと笑う顔が見たいですね。

 

 

セリーヌの髪が短い理由と先生が亡くなった理由が違うと良いのですが…。

 

 

 

 


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