※ネタバレあります。ご注意ください。
あらすじ
今より50年以上昔、人類の大半が死滅した。
原因である異形の存在達は突如発生し、非常に強力な瘴気を撒き散らしながら人間を蹂躙していった。
人間の手によって造られた人造人間、丑三小夜は生き残っている人がいると願いながら今日も崩壊した都市の中で生存者の発見、保護、結晶病原体の浄化を目的に1人探索を続ける。
延々と続く荒廃した都市の先に彼女が行き着く果てはあるのだろうか。
感想
崩壊した世界を1人と1匹で使命を果たしながら渡り歩きます。
可愛い小夜とクーとは違って突如現れた「断罪者」の見た目は怖いです。
断罪者が放つ瘴気を吸ってしまうと体中から鉱物に似た結晶体が出てくる「結晶病」になり死に至る。
1人でも結晶病になってしまったら最後、あっという間に人が住めない土地となってしまいます。
なんと酷い設定…。
1巻の時点では断罪者が突如現れた理由や目的は分かりません。
どうみても意思がある生物には見えないので目的はないのかな?それとも誰かが意図的に放ったのかな?
まだまだ謎が多い断罪者についてはこれから明らかになることを期待します。
人の手で造られた唯一の成功例である小夜。
開発者からしたら嬉しいことかもしれないですが、小夜しか成功していないのは失敗としか言えない。
誰もいない世界で真面目に使命を果たす姿は健気すぎます。
私だったら生きている人間なんていないと諦めてしまって仕事する気には絶対なりません。
1巻では人間に出会えないと思って読み進めましたが、意外とすぐに生きている人間に出会ってしまいました。
生きている人間の登場が早すぎる!
私が小夜だったらトミネさんに出会えなかったです。
しっかり瘴気から隔離できれば生きていけるのは分かりましたが、トミネさんがテントの中でガスマスクを外したのはちょっと不思議でした。布製のテントで隔離できているのかな?
6話のシェルターならまだ納得できますが、トミネさんは結晶病への免疫が他の人よりも強かったのかな?違うか。
隔離できたシェルターでは人間が生きていける筈だったのによくある人間のいざこざで殺し合いが始まってしまい結局シェルター内で生きている人間はいなくなってしまいました。
人間なんてそんなものです。人間は2人以上になれば何かしらいざこざが起こってしまう悲しい生き物。
断罪者はそんな自己中心的な人間に警告でもしに来たのかもしれない…。
この漫画のテーマは漫画の名前の様に小夜が世界の果てで何を思うのか、と勝手に思っています。
トミネさんが言っていた通り、この世界で唯一好き放題動き回れる存在なのだから何をしようと自由です。
もっと気楽にやったって誰も怒らないはず。
2巻でも生存者に出会って色んな考え方を知ってほしい。
クーがぷよぷよのカー君に見えてしまった1巻でした。