感想『魔女と野獣』佐竹幸典 9巻

ダークファンタジー・バトル
出典:佐竹幸典『魔女と野獣 9』

 


※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

階層世界フォールから戻ったアシャフとギドの束の間の休息。

出来の良い魔道具が並んでいる露店街を歩いているとギドがある店に引かれて入っていく。

露店に並んでいた魔道具とは違い本格的な品々が並ぶ店だった。

ギドは店の奥に置いてあった人形の前で足を止めた。

その人形は”隠者の人形”。

人目を避ける為の術が掛けられているその人形は魔女の遺物だという。

魔女の遺物と聞いたギドはなんと人形にアンジェラという魔女を知っているかと尋ねたのだ。

アシャフも店主もギドのおかしな行動に何も反応できない。

間をおいてアシャフがギドに声をかけるがギドはアシャフを睨むだけ。

見かねたアシャフが店主に人形を渡してほしいと声をかけるが店主は手放す気がない様子。

店主が人形を渡そうとしないのにはある理由があった。

感想

長かった吸血鬼の話が終わり束の間の休息でしたが、休息の話はすぐ終わってしまいます。

9巻をほぼ占めるのは「禁具を盗みに来た魔女達 対 聖騎士団、魔響教団」の戦いですが、戦闘の規模が大きすぎて凄まじい。 

私の読解力がないのか、相変わらず戦闘シーンが分かりにくく何が起こっているのか分からない場面が多かった。

小さいスマホで読むものではないですね…。

でも勢いで突っ走ってくれれば私はそれでいい!

さて、この戦いで新しい魔女が登場します。

天災を操る”巨大なる魔女”ヴィオラ・スペンドロの系譜の魔女、ルシア・スペンドロ。

月の魔力を使う魔女(名前は不明)

そして、吸血鬼ダンウォードの娘の姿をしたアンジェラ。

聖騎士団、魔響教団の中には見知った人物が何人か登場しました。

大精霊の力を使うマット・クーガ(3巻登場)

”神秘なる魔女”ハルベル・ハーミントンを狙っていた処刑人オクリーヴ(5巻登場)

“剛毅なる魔女”ヘルガ・ベルベット(3巻登場)

“幽玄なる魔女”ファノーラ・クリストフルとヨハン(2巻登場)

人間離れした戦闘が始終続きます。

8巻の次回予告を見てファノーラがとても活躍するのかと期待したのですが、聖騎士団のバックアップ的な立ち位置だったので思ったほど登場してくれなかったのが個人的に残念…。

この戦いの最後に登場したのは世界に5人といない魔術師の最高位である”導師”

導師が竜を呼び出し、片腕だけ出した竜によって終戦しました。

導師がドアをノックするようにコンコンと竜を呼び出すシーンがかっこいい…。

導師でも竜を呼び出したくてもせいぜい片腕だけが限界で、竜召喚に成功したのは歴史上ただ一人だけらしい。

次から次へと強い人が出てきますが、この世界で一番強いのは誰なんでしょうか?

本当の姿になったギドにも参戦したらどうなるのか見てみたいですね。

 

魔女達が集まり何かを企んでいるということは、「禁具を集めている魔女達 対 魔響教団にいる魔女達」の全面戦争が始まる予感がしています。

残りの魔女達もどちらかに着くのか、登場しないまま終わるのか楽しみですね。

魔女は17人と言っているからには全員登場してほしい。

竜も召喚されてギドも本当の姿になって全面戦争してほしい!

 

魔女達から何とか盗まれずにすんだ禁具の一つが人の子の形となり、なんとギドが育てることに。

子どもを育てることでギドのも”愛”というものが分かるようになるのでしょうか。

8月まで待たないといけないなんて辛いですね…。

 



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