感想『魔女と野獣』佐竹幸典 3巻

ダークファンタジー・バトル

※ネタバレあります。ご注意ください。

あらすじ

第三大陸の南部に位置する街ポンテベールで魔女の手によるとおぼしき斬殺事件が多発していた。

アシャフとギドが到着すると、すでに魔女と聖騎士団が交戦中だった。

アシャフ達は聖騎士団が張った街を包囲している結界を破き魔女を見つける。

今回の魔女は”剛毅なる魔女”の系譜の魔女だった。

この魔女はある理由により力は強くない。しかし、世界を滅ぼす魔剣を持っている。

魔女を圧縮魔術で一度は捕えることができたが、魔剣の力により魔術が破られてしまう。

アシャフ達は魔女に対話を求めた。安全な場所へ保護がしたいとアシャフは言うが、見た目からして怪しそうな二人を信用できない魔女。

魔女は信用できないアシャフ達をすぐに始末すればいいものを、何故か殺さない。

彼女は無抵抗の人を殺せるような非情な心をもってはいない。

この街で起きている斬殺事件は魔女の仕業ではなかったのだ。

魔女と話をしていると、聖騎士団からの攻撃を受け多数の兵に囲まれてしまう。

アシャフが兵を眩ませている間、ギドに魔女を守れと命令する。

今回の魔女事件を担当している部隊の隊長は、大精霊と契約した氷の男マット・クーガ。

彼の力は魔女にも匹敵し、呪いを掛けられたままのギドでは太刀打ちできない。

アシャフ達の手を取らなかった魔女を追いかけるギド。

クーガから魔女を守るためにギドは魔女に口づけをしようとするが、アシャフからお預けをくらってしまう。

戦っても勝てないのならと、ギドは魔女を逃がすために時間稼ぎをすることに。

数十秒の時間を稼ぐことができたのだが、魔女はギドの想像以上に力がないため遠くまで逃げることができない。

大精霊の力をもったクーガの前に為す術もなく、魔女とギドは捕まってしまった。

感想

3巻で分かったことは

遠い昔、魔道の頂きにいた17人の女性達”起源の魔女オリジン“がいた。

その力や知識をすべてそのまま受け継いだ現代を生きる魔女は17人いる。

精霊も存在しているようで、契約を結べば精霊の力を使うことができる。

術も文が必要みたいです。

術式を書かないといけないのはめんどくさいですね。

3巻までに3人の魔女が出てきているのであと14人。全員登場するのでしょうか。

精霊も火や風や水もいそうなので、登場してくれると良いですね。

今回は戦闘シーンが多くて面白かったです。戦闘シーンだけでいいのでアニメにしてほしい。

動いているところが見てみたい。

 

今回登場した魔女ヘルガはファノーラやイオーネとは違ってとても人間らしいです。

“彼氏ができたことがないから死ねない”だなんて、女子高生ですね。

魔女って人間よりも長生きなのでしょか。イオーネが復讐に120年かけていたので長生きだとは思いますが、どうなんでしょう。

 

喋ることができる魔剣は黙ることができない。魔剣に触れた人間は力に誘惑され心を囚われる。

心を囚われた兵たちが魔剣を奪い合う様子は完全に終わってます。

ギドやクーガは力が強いため魔剣に触れても心を囚われることはない。

魔剣も二人に触られるのは嫌の様です。

 

今回の事件の発端は聖騎士団の中で魔女狩り専門である処刑人の仕業でした。

処刑人の目的は魔剣を手に入れること。

クーガの部下ローエルも処刑人の仲間だった。

ヘルガだけでなく、クーガも嵌められていたようです。

全員が処刑人の駒だったわけです。

 

ヘルガは”魔剣から世界を救う”のが役目。どれだけ危険な状況で魔剣が解放しろと言っても魔剣を抜くつもりはない。

最後の最後まで彼氏が欲しかったと嘆くヘルガ。切実に彼氏が欲しいようです。

魔女には全く見えません。

新しい情報が多すぎてついて行くのが大変な3巻でした。

最後のヨハンが可愛すぎます。

 

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